お祭りの屋台の食べ物を紹介する記事の第3弾です。
これまで、北海道~関東地方のご当地メニューについて解説しました。
・お祭りの屋台の食べ物の種類。珍しいご当地メニューをご紹介(1)
・お祭りの屋台の食べ物の種類。珍しいご当地メニューをご紹介(2)
今回は、中部地方の珍しい屋台について取り上げます。
お祭りの屋台の食べ物の種類。珍しいご当地メニューをご紹介(3)
ぽっぽ焼き(新潟)
新潟県新発田市(しばたし)が発祥の細長いパン菓子で、蒸気パンとも呼ばれます。
薄力粉に黒砂糖と水、炭酸、ミョウバンを加え、専用の焼き器で焼き上げます。
その際、ラジエーターから発生する蒸気が、”ポー”という音を出すのが名前の由来になっています。
黒砂糖の風味ともちもちとした食感が特徴で、屋台にはいつも大行列ができるとか。
お焼き(長野)
小麦粉に水を加えて練った皮に、小豆や野菜などの具を乗せて焼き上げたもの。
餡には、”なす”や”かぼちゃ”などの野菜や野沢菜漬け、肉味噌などが用いられ、
近年、種類は豊富になってきています。
長野は涼しい気候なので、米作りには向かず、お焼きのような小麦粉やそば粉を使った食品が冬に食べられていたそうです。
にらまん(山梨)
山梨県韮崎市(にらさきし)の商工会青年部が町おこしのために開発したご当地グルメ。
どら焼きぐらいの大きさの小さなお好み焼きで、”にら”がふんだんに使用されています。
2014年の「粉もの決戦」では、最高の信玄公賞にも輝き、現在人気上昇中です。
さくら棒(静岡)
桜色のふ菓子で、長さは90cmほどあります。
色が茶色でないのは、一般的なふ菓子が黒糖を使用しているのに対し、
さくら棒には白砂糖が使われているためです。
外はカリカリ、中はふわふわとした食感で、黒糖に比べるとクセがないため、
見た目より軽く食べられるとのことです。
たません(愛知)
「たまごせんべい」の略。
昭和30年代の駄菓子屋から誕生した食べ物で、大きなわらじ型のえびせんべいにソースを塗り、
上に目玉焼きと天かすを乗せてせんべいを二つ折りにして作ります。
味は、「お好み焼きの駄菓子版」といったところでしょうか。
駄菓子の生産量が日本一の愛知ならではのご当地B級グルメです。
五平餅(岐阜)
砂糖・みりん・味噌に、細かく砕いた「ごま」と「くるみ」を入れてタレを作ります。
ご飯を粒が残る程度にすりつぶし、平たい竹串や割り箸に練りつけ、茶色になるまで焼きます。
先ほど作ったタレをご飯に塗り、もう一度焼き目がつくまで焼き上げます。
お好みでごまや山椒をかけてできあがり。
あんばやし(富山)
薄い三角形に切った白こんにゃくを竹串に刺し、熱湯でゆでて、生姜入りの味噌ダレをかけたもの。
いわゆる味噌田楽の一種です。
お祭りの屋台では、「1本」ではなく「1回」という単位で売られます。
購入した人はルーレットを回し、出た数字の本数だけあんばやしを受け取れる、というシステムです。
まるまる焼き(石川)
小麦粉の生地に魚肉ソーセージや卵、キャベツ、天かすといったお好み焼きと同様の具材を入れ、型で焼いたもの。
関東の「大阪焼き」とほぼ同じですが、大阪焼きがくぼみのある金型で焼くのに対し、
まるまる焼きは目玉焼きリングのような型を使っています。
「○○焼き」と表記すると、何だか伏字みたいですね(笑)
あまちか(福井)
お団子を4つつなげたような形の風船に、かき氷のシロップを薄めたようなジュースが入っています。
飲むときは、風船の先端部分に穴を開け、そこからチューチューと吸っていきます。
「あまちか」という言葉の由来は不明ですが、福井の方言でゴムのことを「いらちか」と呼ぶので、「甘いいらちか=あまちか」と変化したという説があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
おいしそうな屋台の食べ物がたくさんありましたね。
こうして各県のご当地メニューを見てみると、全国にはユニークな食べ物がたくさんあることが分かります。
次回は、近畿地方のお祭りの屋台の食べ物をご紹介する予定です。
引き続き、よろしくお願いいたします。