金平糖を家庭で手作り。その作り方と名前の意味、なぜあの形なのか?

ひな祭りの時期に金平糖(こんぺいとう)を食べたんです。

金平糖300

金平糖を食べるたびに、いつも思うのが、

「金平糖って、どうやって作るんだろう?」

「どうして、こんなにギザギザした形になるんだろう?」

ということです。

そこで今回は、金平糖を家庭で手作りする作り方や名前の意味、あの独特な形の秘密についてお話したいと思います。

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■ 名前の意味

金平糖の名前の由来をたどると、その歴史は戦国時代にまでさかのぼります。

1569年、ポルトガルのキリスト教宣教師であるルイス・フロイスが、

織田信長に会ったときに金平糖をプレゼントしたのが始まりです。

織田信長

その語源は、ポルトガル語で砂糖菓子を意味する“confeito(コンフェイト)”という言葉がだんだんなまって“金平糖”になったという説が有力です。

まさか、あの織田信長が日本で最初に金平糖を食べた人だなんて、考えるだけでも歴史とロマンを感じますねー。

■ 金平糖の作り方

それで、あの金平糖はどうやって作っているのかというと、

熟練した職人技と、長い時間が必要なのです。

金平糖を作る時は、“銅鑼(どら)”と呼ばれる直径2mぐらいの大きな釜を使います。

銅鑼は斜めに傾きながら、ゆっくりと回転しています。

ですので、作りかけの金平糖が銅鑼の上まで移動すると、

「ザーッ」

と音を立てて下に転がり落ちていくのです。

職人は、この音を聞き分けて、回転のスピードや角度、蜜の濃度、火の温度を調節しているそうです。

それでは、実際の作り方ですが、

1. 釜を熱し、核を投入する。核とは、金平糖のもとになる部分で、小さなザラメやもち米が使われます。
2. 投入されたザラメに職人が糖蜜をかけていきます。
釜の温度は80℃、1分間で2回転、7~8分おきに糖蜜をかけ、“コテ”と呼ばれる鍬のような棒でかき混ぜます。
3. 釜の温度や角度、スピード、蜜の濃さなどを調整していきます。これらがうまくできていないと、“角(イガ)”が出ずに金平糖が丸くなってしまったり、“つや”がなくなったりしてしまうのです。
4. この蜜かけを1日10時間行っても、金平糖の直径は1mmぐらいしか大きくなりません。
ですので、この作業を2週間ほど続けます。

…2週間!?

金平糖を作るのって、すごく手間がかかるんですねー。

今まで、そんなことは知らずに、「パクッ」と一口で食べていました。

ですので、これからは、

「2週間かけて、じっくり味わって食べたいと思います。」

■ 金平糖を家庭で手作りする方法

さて、金平糖が職人さんによって、長い時間と手間をかけて作られていることは分かりましたが、

何とか家庭で作ることはできないものでしょうか。

以下に、その作り方を紹介しておきます。

▼ 材料

□ グラニュー糖
□ けしの実
□ ジュース(お好みの味で)

▼ 作り方

1. 小さめの耐熱容器に、水とグラニュー糖を1:1の割合で混ぜ、レンジで20~30秒加熱して蜜を作っておきます。
2. フライパンに“けしの実”を入れ、弱火にかけます。
3. フライパンが温まったら、けしの実を端に寄せて蜜を小さじで1~2杯かけます。
4. 蜜が沸騰して粘りが出てきたら、火から下ろし、竹串を数本まとめたもので、かき混ぜます。
5. 蜜が白い粉状になれば成功です。まだベトついている場合は、さらに火にかけます。
6. フライパンが冷めたら、3~5を繰り返します。
7. 6.を数日にわたり、50回以上繰り返します。
8. 粒が大きくなってきたら、粒を絶えず転がしつつ、蜜をかけて冷ますことを繰り返します。また、水の代わりにジュースを使って蜜を作るのもよいです。

以上が、家庭で金平糖を作る方法なのですが、

「スーパーで買った方が早いのでは…」

と思った方は、おとなしくお店で買いましょう。

■ 形の秘密

それでは、最後の疑問に移ります。

それは、

「金平糖は、なぜ“でこぼこ”した形なのか?」

ということです。

金平糖2-300

実は、金平糖がなぜあのような形になるかは、詳しく分かっていないそうです。

ですが、一説によると、

1. 釜に金平糖の表面が貼り付く。
2. 金平糖が転がるときに、その点が引っ張られて盛り上がる。
3. このような点がいくつかできる。
4. 盛り上がった点ばかりが釜に貼りつくようになり、ますます盛り上がって、次第に凹凸がはっきりしてくる。

と言われています。

■ まとめ

職人さんの話によれば、工場内の気温は、湿気の高いときで「57℃」にもなるそうです。

まさに、暑さとの戦いを強いられる過酷な環境です。

そのため、金平糖を作る職人や会社の数も少なくなってしまいました。

金平糖という美しいお菓子と伝統がいつまでも続くことを願っております。

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