先日、職場で懇親会(飲み会)がありました。
それで、飲み物を注文するときに、カッコつけて、
「モヒート!」
と頼んでしまったのです。
モヒートって、見た目がオシャレだし、今まで飲んだことがなかったので、
どのような飲み物なのか興味をそそられたんですね。
それで、モヒートを1杯飲み終わるかというタイミングで、猛烈な吐き気に襲われまして、
一目散にトイレへと駆け込みました。
そして私は、マーライオンになったのです。
(汚い話ですみません。<(_ _)>)
でも、一つ不思議なのは、普段ならビールを2杯飲んでもほろ酔いぐらいなのに、
なぜモヒートだと1杯でアウトになったのか、ということ。
調べてみると、どうやらモヒートというのは、ラム酒という強いお酒を使用していることが分かりました。
というわけで、今回は、私のようなお酒に弱い人を対象に、
アルコール度数と体重から、お酒の適量を計算する方法についてお伝えしようと思います。
これを知れば、お酒の席で失敗することがなくなり、マナーや健康を守ることにもつながります。
お酒の適量とは?アルコール度数と体重から計算する方法。
お酒の種類とアルコール度数
それでは、まず最初に、一般的なお酒の種類と、それらのアルコール度数について押さえておきましょう。
アルコール度数とは、アルコール飲料におけるエタノールの体積濃度(%)のことです。
お酒の種類 | アルコール度数(平均) |
---|---|
ビール | 5% |
マッコリ | 7% |
ハイボール | 7% |
カルーアミルク | 7~8% |
シャンパン | 12% |
ワイン | 14% |
日本酒 | 15% |
紹興酒 | 16% |
焼酎 | 20~25% |
ホッピー | 25% |
泡盛 | 25~40% |
テキーラ | 38~40% |
ブランデー | 40~45% |
ジン | 40~50% |
ウイスキー | 40~60% |
ラム | 40~75% |
ウォッカ | 40~96% |
血中アルコール濃度について
次に、血中アルコール濃度についてです。
血中アルコール濃度とは、血液1mL当たりに含まれるアルコール(エタノール)の質量(mg)のことで、
以下の式で求めることができます。
$$アルコール量(g)=飲酒量(mL)\times\frac{アルコール度数(\%)}{100}×アルコール比重(0.8)$$
$$血中アルコール濃度(mg/mL)=\frac{アルコール量(g)}{体重(kg)\timesアルコール体内分布係数(人体の含水量0.7)}$$
そして、この血中アルコール濃度によって、以下のように「酔い」の程度が段階的に区分されているのです。
区分 | 血中アルコール濃度(mg/mL) | 酔いの状態 |
---|---|---|
爽快期 | 0.2~0.4 |
|
ほろ酔い期 | 0.5~1.0 |
|
酩酊初期 | 1.1~1.5 |
|
酩酊期 | 1.6~3.0 |
|
泥酔期 | 3.1~4.0 |
|
昏睡期 | 4.1~5.0 |
|
お酒の適量をアルコール度数と体重から計算する式
さて、ここまでで血中アルコール濃度の計算法と、酔いの段階についてご理解いただけたかと思います。
しかし、先ほど紹介した計算式はやや複雑で、飲み会の場でざっくりと飲酒の目安を知ることには向きません。
そこで、私cueが、これらの式をより簡素化したものがこちらです。
$$お酒の適量(mL)<44\times\frac{体重(kg)}{アルコール度数(\%)}$$
いかがですか?
これだけ簡単にすれば、覚えられますよね。
この計算法の根拠ですが、先ほどの血中アルコール濃度の式にアルコール量の式を代入し、
酔いの程度は、「爽快期」に当たる、0.5(mg/mL)未満に設定しました。
係数は、正確には「43.75」になるのですが、覚えやすさを重視して「44」に四捨五入しました。
実際の計算例
それでは、早速先ほど求めた計算式を応用してみましょう。
ここでは体重が60kgの人の例でアルコールの適量を求めてみます。
ビール
$$44\times\frac{60}{5}=528(mL)$$
未満ということで、ちょうど中ジョッキ1杯分、中瓶1本分ぐらいでしょうか。
筆者は体重が軽いので、これよりも少なくなるのですが、実際に飲んだときの感覚としても、
なかなか近い値が出ているのではないかと思います。
ワイン
$$44\times\frac{60}{14}=188.6(mL)$$
未満となります。
グラス(125mL)で1杯半ぐらいですね。
サワー系
サワー系の飲料には焼酎が35mLぐらい入っているそうなので、
$$44\times\frac{60}{25}=105.6(mL)$$
未満ということで、ちょうど3杯が目安となります。
「お酒が弱い人は、サワー」
というイメージは正しそうです。
ハイボール
ウイスキーをソーダ水で割った飲み物です。
1杯当たり、ウイスキーを45mL使用した場合、
$$44\times\frac{60}{40}=66(mL)$$
未満となりますので、こちらも1杯半までが適量ということになります。
日本酒
お次は日本酒です。
こちらも公式を使って計算していきます。
$$44\times\frac{60}{15}=176(mL)$$
未満と算出されました。
日本酒1合が約180mLですので、ちょうど1合ぐらいが心地良い気分でいられる酒量となります。
モヒート
最後は、私がたった1杯でつぶれてしまったモヒートです。
$$44\times\frac{60}{40}=66(mL)$$
と出ました。
モヒート1杯でラムを50~60mL使用しますので、体重が60kgの人でも1杯が限度ですね。
私はもっと体重が軽いので、1杯でアウトになってしまったわけです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
様々なお酒のアルコール度数や血中アルコール濃度に応じた酔いのレベル、
そして、アルコールの適量を計算する方法についてお話させていただきました。
この記事を読んだ読者は、もう飲み会で失態をさらすことはありません。
なぜなら、自分の限界を容易に知ることができるからです。
一つ注意点として、今回ご紹介した数式は、あくまでお酒の適量を知る目安程度にご活用ください。
アルコールの分解速度は人それぞれですし、その日の体調によって変化する部分もあると思います。
ですので、計算結果に関わらず、酔いが回ってきたら、飲むのをやめて休んでください。
せっかくの飲み会なのですから、楽しく盛り上がりたいものですね!