大学入試改革とは。いつから変わる?大学入学共通テストや英語。

今、大学入試が変わろうとしています。

「センター試験が廃止されて大学入学共通テストになるらしい」

「英語は民間の資格・検定試験を使うって本当?」

ということで、今回は大学入試改革について、いつからどのように変わるのか、

Q&A方式でわかりやすく解説していきます。

センター試験(東大試験場)

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大学入試改革とは。いつから変わる?大学入学共通テストや英語。

Q1. 大学入試改革の目的は何ですか?

・目まぐるしく変化する社会に対応できる人材を育成することです。

現在、日本社会では、少子高齢化やグローバル化、インターネットや人工知能(AI)の技術革新、

といった大きな変化が起きています。

AI(人工知能)

こうした、変化の激しい時代で活躍できる人材を育成するためには、

1. 基礎的・基本的な知識・技能
2. 思考力・判断力・表現力
3. 主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度

という「学力の三要素」をバランスよく身につけさせることが必要だと国は考えているわけです。

そこで、知識量や暗記での評価になりがちだった大学入試を改革することで、

ひいては日本の教育全体を変えようというのが大学入試改革の目的なのです。

Q2. センター試験はどのように変わるのですか?

・センター試験は廃止され、大学入学共通テストが始まります。
・国語と数学で、3問程度の記述式問題が導入されます。
・地歴・公民、理科は2024年度から記述式の出題が検討されています。

2019年度(2020年1月)をもってセンター試験は終了し、2020年度から、

大学入学共通テスト(以下、共通テスト)

がスタートします。

共通テストでは、知識量だけでなく、思考力・判断力・表現力も評価する入試へと転換します。

その一例が、国語と数学で記述式問題が導入されることです。

国語では、国語総合(古文、漢文を除く)から、80~120字程度で答える問題が3問程度出題されます。

内容は、新聞や法令、契約書といった資料を読み取り、与えられた条件に従って自分の考えをまとめて記述します。

一方の数学では、数学1の内容から3問程度の出題が予定されており、

内容は証明問題ではなく、身近な問題を図やグラフ・表を用いて考え、

問題解決の方法を数式で表現するものになるようです。

グラフと図

その他の地歴・公民、理科については、現行の高校の学習指導要領が対応していないことから、

記述式の導入は、2024年度からになる見込みです。

Q3. 英語はどのように変わるのですか?

・国立大学では、共通テストの英語に加えて、民間の資格・検定試験の受検が必須になります。

従来のセンター試験は、「読む」「聞く」の2技能だけを見るものでしたが、

新大学入試では「書く」「話す」を加えた4技能による評価に変わります。

しかし、マークシートで「書く」「話す」を出題・採点するのは難しいため、

国立大学では、共通テストの英語と併せて民間の資格・検定試験の受検が必須となりました。

具体的には、大学入試センターが認定試験として定めた、

・ケンブリッジ英語検定
・実用英語技能検定(英検)
・GTEC
・IELTS
・TEAP
・TOEFL
・TOEIC

の7種類の試験のうち、2回を上限として、高3の4~12月の間に受検します。

ただし、外部試験の種類によって成績の表示法が異なるため、

CEFR

(Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment、外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参照枠)

という共通の6段階評価に換算した成績も大学に提供されます。

この、共通テストと民間の資格・検定試験を併用する方式は、2023年度までは続く見通しです。

洋書の上で会話するビジネスマン

Q4. AO入試や推薦入試はどのように変わるのですか?

・AO入試は総合型選抜、推薦入試は学校推薦型選抜に名称が変更されます。
・大学が実施する評価方法、または共通テストの活用が義務化されます。
・高校から大学に提出される調査書が、より具体的に記載されるようになります。

AO入試や推薦入試については、志願者を学力だけでなく、総合的に評価できるメリットがあります。

しかし、その一方で、学力不問の選考であることや早期に進路が決定した高校生の学習意欲が低下するなど、

課題も指摘されていました。

そこで、入試改革では、AO入試と推薦入試の名称をそれぞれ、「総合型選抜」「学校推薦型選抜」と変更し、

大学が行う評価方法、または共通テストの少なくとも一方を実施することを義務付けました。

大学が行う評価方法とは、小論文やプレゼンテーション、口頭試問などを指します。

また、学校推薦型選抜では、高校から提出された調査書を重視し、

より具体的な内容まで記載されるようになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

大学入試が大きく変わることに、不安を感じている方も多いかと思います。

しかし、いくら「思考力・判断力・表現力」が重視されるとはいえ、

その根本となるのは、「基礎的・基本的な知識・技能」であることに変わりはありません。

これまで以上に、基本をしっかり勉強することが大切です。

また、記述式対策として、普段から新聞を読む習慣を付けること、

英語対策として、高1の段階から4技能を意識して高めていくと入試を有利に進めることができるでしょう。

それは、志望大学に合格するだけでなく、社会でたくましく生きる力を身につけることでもあるのです。

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