初盆(はつぼん)・新盆(にいぼん)の時期が近づくと、お寺から
施餓鬼会(せがきえ)
法要のお知らせが届くことがあります。
しかし、その明細を見てびっくり仰天。
回向料 8万円
とうことで、今回は、
についてお話していきたいと思います。
施餓鬼とは?その内容と参加の必要性。お布施の相場に服装
施餓鬼とは何か?その内容について。
施餓鬼とは、「おせがき」「施食会(せじきえ)」とも呼ばれる仏教行事の一つで、
「救抜焔口餓鬼陀羅尼経(くばつえんくがきだらにきょう)」というお経に由来しています。
これは、釈迦の弟子の一人である阿難尊者(あなんそんじゃ)が瞑想をしているとき、
目の前に現れた餓鬼*1から余命3日の宣告をされ、
「どうすれば助かるか」とお釈迦様に相談したところ、
「大勢の餓鬼たちに食物を施しなさい」
という助言をもらって救われた、というエピソードです。
これが起源となり、お盆の時期には先祖と同時に餓鬼の供養も行うようになりました。
次に、施餓鬼会法要の内容についてですが、
主に、読経と塔婆(とば)*2の授与が行われます。
また、お寺によっては檀家(だんか)*3同士で食事をしたり、僧侶による法話が行われたりします。
*1 餓鬼 … 生前の悪行によって餓鬼道に落とされた亡者や無縁仏となっている霊。常に飢えと渇きに苦しんでいる。
*2 塔婆 … 卒塔婆(そとば)とも呼ばれる。故人の戒名が書かれた木の板で、供養のために立てられる。塔婆を立てることが功徳(くどく)につながるとされる。
*3 檀家 … お寺の会員のようなもの。寺院にお布施で経済的なサポートをする代わりに墓の管理や供養をしてもらう。
施餓鬼会には参加しなければならないのか。
参加するかどうかは個人の自由です。
全く参加しない人もいれば、毎年参加するような信心深い人もいます。
初盆のような供養の目安になる年に参加する人が多いようです。
ある寺院での参加率は約6割とのことです。
施餓鬼会を欠席するときも支払いは必要か。
施餓鬼会法要を欠席する場合は不要です。
施餓鬼のお布施の相場。
施餓鬼法要のお布施の相場は、
3,000~10,000円
です。
案内のはがきに金額が指定されている場合、できるだけそれに従いますが、
あまりにも相場とかけ離れているときは、身近にいる年配者に相談しましょう。
お布施とは本来、それをする人の気持ちであって、「いくらでなければいけない」というものではないからです。
お布施は白黒もしくは白黄の不祝儀袋、または無地の白封筒に入れます。
表書きは「御布施」とします。
施餓鬼会に参加するときの服装。
先ほどの動画からも分かるように、施餓鬼会の服装は喪服ではなく、普段着で構いません。
ただし鮮やかな色は避け、黒やグレー、紺、茶といった落ち着いた色合いの服装にしましょう。
ズボンやスカートについては、座敷に正座をすることもあるので、動きやすいスタイルにします。
なお、普段着で行く場合でも数珠は必要ですから、忘れずに持参してください。
・初盆とは?新盆とは?時期とやり方、盆棚に飾る盆提灯・精霊馬など
まとめ
いかがでしたでしょうか。
施餓鬼の由来や内容、お布施の相場や服装のマナーについてご理解いただけたかと思います。
施餓鬼は今回のように寺院で法要を行う場合と、家に僧侶を呼ぶ場合があります。
次回は、後者のケースにおけるお布施の疑問についてお話する予定です。
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どうもありがとうございました。