若い人達はこう言います。
「お墓参りに何の意味があるのか?」
「単なる時間の無駄ではないか?」
と。
筆者もかつてそのように思っていた時期もあるので、その気持ちはよく分かります。
ですので、今回はお墓参りをする意味についてお話したいと思います。
(お墓参りのマナーについては、以下の記事をお読みください)
■ お墓参りをする意味
ご先祖様の数
この記事を読んでくださっている読者にはご両親が2人いらっしゃると思います。
(「両親が今生きているか」とか、「一緒に暮らしているか」という話ではなく、読者がこの世に生まれたということは、両親が存在することになるという意味です)
そして、読者の両親にはさらに2人ずつの両親がいます。
つまり、読者には4人の祖父・祖母がいることになります。
その祖父母にも2人ずつの両親がいて、その8人の曾祖父母にも2人ずつの両親がいると。
そのように私達の命をたどっていくと、どの人にも非常にたくさんのご先祖様が存在することが分かります。
もし仮に、その膨大な数のご先祖様のうち、たった一人でも子どもを産む前に亡くなってしまったり、別の人と結婚してしまっていたら、今のあなたはこの世には存在しなかったことでしょう。
受け継がれてきた命
また、1941年から1945年までは太平洋戦争がありました。
当時7000万人いた日本の人口のうち、約4%にあたる300万人が犠牲となりました。
これは、学校の1クラスが35人だとすれば、どのクラスにも平均して1~2人は戦争で亡くなった人がいるというイメージです。
食べる物もない、
着る物もない、
何にもない。
来る日も来る日も空襲のサイレンが鳴るたびに防空壕に身を隠し、
若者は戦争に借り出され、片道だけの燃料を積んだ飛行機で敵の船に突撃していく。
そうした、激動の時代にも、私達のご先祖様はあなたの祖父母やご両親を守るため、必死になって生きてきました。
今、こうしてあなたがこの世に存在しているということ。
そのこと自体がとてつもない奇跡だということです。
■ まとめ
そのことに気が付くと、自分がこの世に生まれてきたこと、平和な国で何の不自由もなく生活できていることが、ものすごく幸せでありがたいことに思えませんか?
お墓参りをする意味とは、まさにそのことを再認識することにあります。
年に数回のお墓参りを単なる宗教的行事と捉えるのではなく、
「感謝の気持ちを思い出す機会」
「自らの在り方を見つめ直す機会」
だと捉えれば、決して「単なる時間の無駄」ではないことを理解していただけるのではないかと思います。
次の記事 → お墓参りのマナー。花や時間は?時期はいつ?