節分の恵方巻きの由来や起源。食べる方角は誰がいつ決めてるのか？

はい、どうも、こんにちは。cueです。

今回のテーマは、

 

「恵方巻き」

 

についてです。

 

 

2000年以降、節分の日に恵方巻きを食べる習慣が全国的に広まりましたが、

もともとの由来や起源はどこから来たものなのでしょうか。

 

また、恵方巻きは特定の方角（恵方）を向いて食べると縁起が良いとされていますが、

毎年その方角は、誰がいつ決めているのでしょうか。

 

今回は、この恵方巻きの謎に迫っていきます。

恵方巻きの由来や起源

恵方巻きとは、節分の日に恵方を向いて食べると縁起が良いとされる太巻き寿司のことです。

 

恵方巻きには、七福神にちなんで7種類の具材を使うとされていますが、

その7種類は特に決まっておらず、主に以下のようなものが用いられています。

 

 

この恵方巻きの起源は諸説あり、真偽も定かではありません。

はっきりとした記録が残っているのは、大正時代初期からで、

大阪の花街*1に、節分の時期に漬け上がる、たくあんを使った新香巻*2を

恵方に向かって食べる風習がありました。

 

 

1932年には、大阪鮓（すし）商組合が以下のようなチラシを配布し、「幸運巻寿司」の宣伝を行いました。

 

 

また、1970年に発行された「すしの本」（篠田統）では、

「（丸かぶり寿司は）一般家庭ではあまり行われず、花街での芸者遊びの一つである」

と記されています。

 

その後、丸かぶり寿司はセブンイレブンに目を付けられ、

1998年に「丸かぶり寿司　恵方巻」との商品名で全国展開されました。

こうして、節分の日に恵方巻きを食べる習慣は急速に普及していったのです。

 

*1 花街（かがい、はなまち）　…　芸妓（げいぎ、げいこ）屋、遊女（ゆうじょ、あそびめ）屋が集まっている区域。別名、花柳（かりゅう）。

*2 新香巻　…　しんこまき。たくあんの細巻。

恵方は誰がいつ決めてるの？

次に、恵方巻きを食べる方角である恵方は、誰がいつ決めているのか、

という疑問について調べていきます。

 

まず、恵方とは、陰陽道*3で、その年の福徳を司る歳徳神（としとくじん）が存在する方位のことで、

恵方に向かって事を行えば、万事に吉とされます。

 

 

この恵方というのは、偉い占い師が、

 

 

「今年は、この方角じゃ～！」

 

 

などと決めているわけではなく、その年の十干（じっかん）によって、すでに決まっているのです。

 

十干とは、古代中国で考えられ、日本に伝えられた、

 

「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」

 

の10種類の漢字で、これらは植物が芽生えてから結実し、枯れるまでの過程を表しています。

 

10の漢字は、西暦の1の位と下の表のように対応しており、

この十干によって、その年の恵方が24方位で定められているのです。

 

年の十干	音読み	西暦の1の位	恵方（24方位）
甲	こう	4	甲
乙	おつ	5	庚
丙	へい	6	丙
丁	てい	7	壬
戊	ぼ	8	丙
己	き	9	甲
庚	こう	0	庚
辛	しん	1	丙
壬	じん	2	壬
癸	き	3	丙

 

この24方位は、十二支（じゅうにし）による12方位と、八卦（はっけ）による8方位に、

十干を組み合わせた複雑なものになっているので、その対応関係を図にしておきます。

 

 

このように、恵方は24方位で表されているため、私たちになじみのある16方位に直すと、

 

「南南東やや南」

 

のような表記になってしまうんですね。

 

簡単な覚え方としては、西暦の下1桁の数字が、

 

 

と考えておくとよいでしょう。

 

*3 陰陽道（おんみょうどう）　…　古代中国の思想を起源として、日本で独自の発展を遂げた呪術や占術の技術体系。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

私が幼い頃は、恵方巻きを食べる習慣は広まっておらず、

節分といえば、豆まきが定番でした。

 

大阪のごく一部の地域だけの風習であった恵方巻きを、

ここ10年ほどで全国的な行事にしてしまったのですから、

コンビニの影響力の大きさを実感せずにはいられません。

 

読者の方も、この記事で恵方について学んだ後は、

少し豪華な恵方巻きを丸かぶりして、幸運な1年をお願いしてみてはいかがでしょうか。

それでは、どうもありがとうございました。！

 

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